第三天 12月1日 鶯歌→新竹 はじめての辻立ち 走行94キロ

今回から時間に余裕がある時には辻立ちをする。

 7時半 鶯歌駅内で人生初の辻立ちを開始したが、8時過ぎ駅員に追い出される。

駅構内で横断幕を掲げ辻立ちするのはアウトのようだ。

 

 9時半に宿を出て友人に紹介された地元陶芸アーティストの工房へ行った。

その方「松っさん」は気さくな方で非常に重厚感のある茶器や空想世界のアートを数々紹介してくれお茶までご馳走してくれた、ありがとうございます。

 

さて今回はポケットWi-Fiがない。つまりグーグルマップが使えず直ぐに現在地不明の迷子のオジサンになってしまうがそれにはそれの良さもある。

最短ルートで51キロの鶯歌~新竹間を94キロかけて蛇行して走った。

明らかに細くなっていく農道や、この先どこに行くんだろう?というドキドキ感はWiFi有りだと味わえない。 そしてそれには必ず偶然の出会いや思いがけない発見が付いてくる。

この日 道を間違えていると気が付いたのは 田舎町のセブンイレブンだった。

店員に「グーグルマップで現在地を教えてくれ」と頼んだら随分見当はずれな場所にいるのが分かった。

オレは今 関西グアンシー という場所にいる、予想より15キロも東の山岳コースにいた。

気ままな一人旅 それわそれでいいじゃなぃ。

関西(グアンシー)から新竹に着くまで横山と竹東という町を通り途中 豆腐岩 という看板があったので行くと本当に食えない豆腐が川に並んでいた。

この日は新竹駅前の金燕精致旅館に泊まった1200元今回の旅で一番高い言い値だったが、Wi-Fiの使える宿はどれも似たりよったりだった。

早速洗濯をし御用達の 八方雲集 に酒を持込み飲んだ。

この日走り始めてから直ぐに目撃した事故った救急車、あの残像が頭にずっとあった。

あれじゃあ救急隊員も無傷ではなかろうしそれこそ搭乗していた患者さんは首の骨が折れているかもしれない。たぶん無理だろう。

遵法精神が高く最新の科学技術を有する台湾の盲点がこの交通事故率で10万人当たりの交通死亡者の数が日本の2.6人に対し台湾は12.9人もいる。(2021年)

統計的に台湾で交通事故で死ぬ確率は日本の 5倍 なんです。

 

この日はセブンイレブンの韓式錦烤肉飯(ビビンバ)を食って21時半には寝たようだった。


第四天 12月2日 新竹→西螺 生ける伝説とコラボ  走行156キロ

5時起床 630分発の電車で苑裡(ユアンリー)までそして長年の宿題であったGIANT本社へ感謝を伝えに行く。

これまで3GIANT本社に行ってはいたが工場操業中の為関係者以外立ち入れず感謝を伝えられなかったので、工場操業前からGIANT本社に乗り込み出社する社員に向け感謝の旗を振ろうという作戦でこの日の為に旗を作り日本から持ってきた。

 

GIANT社は東日本大震災の時、マウンテンバイク1000台を緊急生産して日本に送ってくれた。

 

何度お礼をしても足りない。

 

815分 GIANT本社に着いた。 急がねばなるまい。 たぶん工場は9時操業開始だ。

大急ぎで旗を準備し本社正面に行くと警備員2名が来て

 

「今日は工場休業日ですが何か?」と・・

 

万事休す。

 

仕方なく警備員と一緒に写真だけ撮った。

 

オレはくよくよしない。いやする時もある。

この日はまだ他に行くところがあった。

豊原の宝泉食品というお菓子屋さん

このお菓子屋さんは東日本大震災の時、【売上全額を日本に寄付します】というキャンペーンを3日もやった感謝すべきお菓子屋さんだ。

オレはこの日 お菓子だけで腹を満たす という子供の頃に描いた夢を叶えた。

 

14時大都市の台中を抜けレインボービレッジに行くとそこで奇跡があった。

なんと作者のお爺さんがいらっしゃった。

そう生ける伝説の 黄永阜 さん この御大が描いたアート作品で多くの人が台中まで足を延ばすことになった。

無論オレもその一人。

 

オレは感謝を伝え一緒に写真を撮った。

15時半彰化の肉圓で栄養補給し18時半西螺(シールオ)に着いた。

なんやかんやで走行156キロ。

去年泊まった 紅橋民宿 が満室だったので延平路の第一民宿に泊まった一人部屋で1000元。

 

西は西海岸を走る時必ず寄っているし、過去に2度泊まった事もある。

謝謝台湾隊にとって非常に縁のある田舎の街。

コアな友人が数人いるがその一人がこの地区の鎮長(市長)だったりする。

2019年冬つまり4年前の126日、オレはこの街に住む一般人の家に泊めさせてもらった。

その際その家主が買ってきた炒飯が絶品で「めっちゃ美味い!」と叫ぶと家主はその店の方向だけ指で指した。

この日、西螺でのオレの任務はあのめちゃくちゃ美味い炒飯屋を探し当てる事だ!

2019年泊まった民家に行きそこから半径1キロ内の南東方向の飯屋をしらみつぶしに覗いてみた。

ここかもしれないという店は3店舗あった。

今回は一番民家から近い店にしよう。

酒を忍ばせ行ってみた。 人気店のようだ。 期待が高まる。

思わず他の客の皿を覗いてしまう。 

酒も飲み終わりいい感じに酔ったところで炒飯を頼んだ青椒牛肉蛋炒飯を選んだ。95元。

 

炒飯が目の前にきた。 うんたぶんこれだ。 食った。 死ぬほど美味しい。 これだ。

 

オレは西螺で大発見をした。 これを食いに西螺まで来る価値がある。

オレは意地悪で店名は教えないけど、ヒントになる画材を少し載せる。

自転車を立ち漕ぎしてまで行く価値がある台湾の飲食店を紹介する

ゲバランガイドブック 三ツ星獲得!

 

 

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